ゲスト満足を叶える“おもてなし”の「お料理・ドリンク」【Weddingトレンドレポート】

皆さんこんにちは。

前回の【Weddingトレンドレポート】おもてなし重視&ゲスト満足度No.1「シンプルウエディング」では、ゲスト満足を最優先に考えた上質な空間・時間を大切にするシンプルな結婚式がトレンドになってきていることを紹介しました。

これから3回に分けて、ゲストを満足させる「おもてなし」に焦点を当てて、今の結婚式でトレンドになっているアイテムを紹介していきます!

まず今回は、おもてなしに最も直結する「料理・ドリンク」についてです。

上質な食事はゲストの記憶に残り続ける

皆さんは、今まで色々なところで食事をしているかと思いますが、それぞれ何を食べたか覚えていますか?詳細までは覚えていなかったとしても「美味しくて感動した記憶」や「サービスが悪くて不愉快だった記憶」、「美味しくもない微妙な料理だった記憶」は強く残っていませんか?

結婚式も同じです。年齢を重ねるにつれて、何度も結婚式に列席をしていると、同じようなフレンチのフルコースを食べているので、詳細には覚えていないのが正直なところです。それでも、すごく美味しい一品があったことや、料理がとても豪華だったこと、ふたりらしい料理が出されていたこと等は覚えているのです。そして残念なことに、料理コースにあんまりお金かけてなさそうだな…ということも、記憶に残ってしまうのです。

前回もお話しましたが、ご祝儀の3万円は決して安い金額ではありません。ゲストは新郎・新婦を祝福するために列席しますが、普段は食べられない美味しい料理やお酒に期待をよせています。その期待以上の食事を用意することが、「今までに列席した中で1番素敵な結婚式だった」に直結するのです。

料理コースのトレンドは「ふたりらしさ」

これまでの料理コースは、式場が用意した5コースくらいから、1コースを選ぶ。というベーシックな形が主流でした。オードブルにオマール海老が出るのか、お魚は鯛か、お肉は和牛か…そういった「豪華さ」がおもてなしになっていました。しかし今は、豪華なだけの料理コースではなく、「ふたりらしさ」を盛り込むことがトレンドになってきています。

結婚式のテーブルコーディネイト

「ふたりらしさ」の取り入れ方は?

フルコースというと、

①冷製オードブル→②温製オードブル→③魚料理→④口直し

→⑤肉料理→⑥結び→⑦デザート→⑧ウエディングケーキ

という8品が一般的です。その全てに「ふたりらしさ」を入れ込むのは難しいかと思いますが、1品もしくは2品程度、ふたりがこだわって決めた料理があることが多くなってきています。

式場によっては希望に合わせて1からオリジナル料理を作れるところもあれば、例えばふたりの出身地の食材を使って1品オリジナル料理にするというコースを設けているところもありますので、式場選びの時にまず料理コースを細かに確認することも重要です。

出身地が都内など、中々代表的な食材が無い!という場合には、ふたりの好きな料理を取り入れることも1つの手です。実際にあった具体例を紹介します。

出身地の特産物を使う

・互いの出身地の出汁を一緒に使って、結びの料理を出汁茶漬けにした

・魚は新郎出身地の特産キンメダイ、肉は新婦出身地の和牛を使った料理にした

・口直しはふたり出身地の特産ぶどうを使ってシャーベットにして、肉料理のソースは特産ワインを使用した

ふたりの好きなものを使う

・海老が大好きなので冷製オードブルでオマール海老と伊勢海老の食べ比べができるような料理にした

・ラーメンを食べることが好きなので、結びの料理を〆のラーメンにした

・BBQが好きなのでウェルカムパーティをグリルビュッフェにした

・お寿司が好きなので、ウエディングケーキの代わりにちらし寿司にして結びで提供した

料理メニュー表にもこだわろう

結婚式のメニュー表

これまでは料理にあまりこだわらない新郎新婦が多かったため、料理メニューは節約のためにも席次表の裏面などに小さく表記するという方が大半でした。しかし、料理にお金をかけてこだわったからこそ、ゲストに最大限お料理を楽しんでほしい!と、料理メニュー表にもこだわる人が増えてきました。ただメニュー名を記載するのではなく、素材やソースの簡単な説明を記載したり、美味しい食べ方を記載したりして、一品一品を味わってもらえるようにしています。

当日は式場スタッフが料理の簡単な説明をしてくれるとは思いますが、1人1人に丁寧にしている時間はありません。「とても美味しいけど、これは何のソースなんだろう?」と思っても、結局何か分からずに食べ終わってしまうのでは勿体ないですもんね。

デザートのトレンドは「席でゆっくり」

一時期、デザートタイムは「デザートビュッフェ」でカジュアルにゲストとの楽しむことが流行していましたが、今はまた席でデザートをゆっくり楽しむことがトレンドになってきています。デザートビュッフェの良いところは、ガーデン等で立食形式を取り入れることで、新郎新婦との距離が近付き、写真を撮ったり話したりすることができるところですが、食事としてのクオリティで考えると、フルサービスの皿盛りデザートには劣ってしまいます。

また、前回の記事でも新郎新婦・ゲスト共に年齢層が上がってきているとお話をしましたが、30歳代以降になってくると、フレンチフルコースの最後にケーキを沢山食べるのが厳しいと感じ、立ちっぱなしで食べるのではなくゆっくり席で食べたいな…と思う方も多くなってきますよね。その為、今はフルコースの最後に、少量だとしても、見た目も味も上質なデザートを提供し、コーヒーや紅茶をゆっくり楽しんでもらいたいという新郎新婦も増えてきているのです。

料理を複数の中から選べるという式場も増えている

通常、結婚式で出される料理コースはふたりが選んだものを提供しています。ただ、ゲストの年齢層が幅広い場合には、和洋折衷コースにするか、フレンチフルコースにするか…等迷う人もいますよね。まだまだ主流ではありませんが、ゲストが選ぶということが可能な式場も増えてきています。例えば、料理コース自体を和風かフレンチかを選べるという式場もあれば、オードブルやメイン料理、デザート等、全体のうち1品だけゲストが選択できるという式場もあります。

私も一度しかそういった結婚式に列席したことがないので、逆にとても記憶に残っていますし、実際に自分で選べて嬉しかったです。自分たちでこだわる自信がない…という方は、ゲストに好きな料理を食べてもらうという選択肢もありですね。

ドリンクのトレンドは「低アルコール・ノンアルコールの充実」

ドリンクプランの充実と聞くと、お酒を沢山飲む人のために色々な種類のアルコールを用意しよう!と考える方も多いのではないでしょうか。でも実は、充実させるべきは低アルコール・ノンアルコールの種類なのです。なぜかというと、お酒を飲む方は意外と「ビールとハイボールがあれば良い」「ずっと芋の水割りを飲んでいる」という方も多く、ベーシックなドリンクが揃っていれば、満足する人も多いからです。

逆にお酒が弱い人や、事情があってお酒が飲めない人からすると、ベーシックなドリンクプランに含まれているカクテル2~3種類、オレンジジュース・ウーロン茶・水といったラインナップでは、飲みたいものがないな…と思うことも多いかと思います。その為、飲みやすいアルコールカクテルや、ノンアルコールカクテルやジュースの充実が、ゲスト全員の満足度をあげることになるのです。

オリジナルカクテルでふたりらしさを演出

オリジナルカクテル

料理の項目でお話をしていた「ふたりらしさ」はドリンクでも演出することができます。ふたりオリジナルのカクテルを作成できる式場が多くなっていますので、オリジナルカクテルが含まれているプランを選んだり、単品で追加してみたりすると良いかと思います。

もしオリジナルを作るとしたら、お酒が弱い方や飲めない方も注文できるように、ノンアルコールで作成しましょう。例えば、プロポーズされた時の「ハワイの海」や「星空」、ふたりが好きなキャラクターやスポーツチームのカラー等がテーマとして考えられます。ただ色を付けるためのノンアルコールのシロップはどうしても甘いため、あまりカラフルにしすぎると甘くなりがちなので注意が必要です。少し苦味のあるトニックウォーターを使用する等、さっぱり飲めるように式場側にも工夫してもらいましょう。

おしゃれなドリンクを増やしたい!という場合には、フルーツウォーターやノンアルコールのモヒート等をオリジナルとして追加するのも有りですね。

乾杯酒はシャンパンにこだわると◎

ドリンクの項目では、低アルコール・ノンアルコールの充実に重きを置き、アルコールはベーシックな種類をそろえれば大丈夫と説明しましたが、乾杯酒だけは良い質のものを用意できると、お酒が好きな方々もおっ!と感心すること間違いありません。

シャンパンで乾杯する新郎新婦とゲスト

シャンパンと似たものにスパークリングワインがありますが、フランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインだけを「シャンパン」と呼ぶことができます。つまり、スパークリングワインの最上位がシャンパンなのです。シャンパンとスパークリングワインを飲み比べて違いが分かるのか?と問われると、分からないというのが正直なところかと思いますが、お祝いの席の乾杯酒として高価なお酒を用意すること自体に意味があります。披露宴中、ずっとシャンパン飲み放題だと金額が上がってしまうので、乾杯の1杯のみの用意という手もありますよ。

まとめ

如何でしたでしょうか。

ここまで料理・ドリンクについて、それぞれの「理想」を連ねてしまいましたが、全て理想通りにしようとすると、見積もり提示の時に目玉が飛び出るような金額になってしまいます。

もちろん全てを良いプランにすれば、ゲストの満足度は上がりますが、億万長者でない限り難しいのが現実です。大切なのは、ふたりで話し合って、列席ゲストの顔触れを見ながら、どのように料理とドリンクを用意すれば、満足していただけるのかを考えることです。「今までの結婚式の中で1番良い式だったね」という言葉がゲストから自然とこぼれるような結婚式にするためにも、料理・ドリンクプランにはこだわっていきましょう。