【結婚式の招待状はいつ出す?】必要なものからスケジュールや作成方法をご紹介!
前回の記事「【結婚式の打ち合わせ】結婚式の打ち合わせとは?回数や時期、内容についてご紹介!」では、結婚式の打ち合わせについてご紹介しました。
今回は、結婚式準備のポイント「招待状の準備」に焦点をあててみていきましょう。
結婚式の招待状は、ゲストに結婚式の日時や場所を伝える大切な案内状です。ゲストにとっては、1番最初に届くおふたりからのおもてなしアイテムになります。
いざ招待状を用意しようと思っても
「招待状って、いつ出せばいいのだろう?」
「招待状は手作りできるのかな?」
など疑問に思っている人も多いですよね。
この記事では、招待状の基礎知識やスケジュールなどをご紹介します。
招待状の作成方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
結婚式 招待状はいつまでに出す?
結婚式の招待状は、挙式の2ヶ月前までに発送することが望ましいとされています。
これには重要な理由があります。まず、ゲストの皆様の予定調整に必要な時間を確保するためです。出張の多い方や、休暇の調整が必要な方もいらっしゃいますので、十分な余裕が必要です。また、返信をいただいてから、席次表の作成や料理の最終人数確定、引出物の準備など、様々な段取りが控えています。ただし、あまりに早い発送は避けることをお勧めします。半年以上前の発送では、ゲストの予定変更の可能性が高まりますし、招待状の紛失リスクも上がります。また、結婚式当日までのモチベーションを保つという意味でも、2〜3ヶ月前の発送がベストなタイミングとなります。この時期であれば、準備もスムーズに進められることが多いでしょう。
一般的な招待状のスケジュール
結婚式の招待状準備は、想像以上に時間を要する作業です。
デザインの選定から発送まで、しっかりとした計画を立てることが重要です。まず、挙式の3〜4ヶ月前には招待状の作成に取り掛かります。デザインの決定、文面の確認、印刷など、各工程での確認作業も必要です。その後、3ヶ月前には宛名書きを開始します。特に手書きの場合は、書き損じも考慮して余裕を持った時間設定が大切です。2ヶ月前には発送を完了し、返信期限は挙式1ヶ月前が目安となります。これは、その後の席次表作成やお料理の最終人数確定などの準備に影響するためです。これらの工程を6ヶ月前から月単位でスケジュール化し、無理のない準備を進めていくことをお勧めします。
招待状作成:挙式約3~4ヶ月前
招待状作成では、まずデザインの選定から始めます。結婚式のテーマカラーやイメージに合わせて、じっくりと選びましょう。デザインが決まったら、文面の確認を行います。特に、日付や会場名、時間などの情報は何度もチェックが必要です。印刷後の修正は困難ですので、校正作業は特に慎重に行うことが重要です。また、印刷に要する時間も考慮して、3〜4ヶ月前には作成を開始します。用紙の質感や印刷の仕上がりなども、実際のサンプルで確認することをお勧めします。招待状は結婚式の印象を大きく左右する大切なアイテムですので、十分な時間をかけて準備を進めましょう。
招待状デザイン
招待状のデザインは、結婚式の雰囲気やテーマに合わせて選ぶのが基本です。ゲストが最初に手にするものなので、結婚式への期待感を高められるデザインを選ぶといいでしょう。
ただし、お二人の好みだけではなくゲストの顔ぶれを意識するのも大切。仕事関係の人が多いのであればフォーマル、友人が多いのであればカジュアルなどゲストのことも意識して選べるといいですね。
招待状の差出人と文面
まずは、招待状の差出人を誰にするのか決めましょう。招待状の差出人には「お二人の名前」「両家の親の名前」「両家の親の名前とお二人の名前の連名」の3パターンあります。
招待状の差出人は披露宴の主催者を意味するため、両家の親の名前で出すのが一般的。よりフォーマルな印象を与えられるので、年配者や上司が多い場合におすすめです。
最近多いのが、お二人の名前を差出人にするパターン。友人中心の披露宴や、両家の援助なくお二人の力だけで披露宴を行う場合は差出人をお二人の名前にしてもいいですね。
ただし、親御さんの意向もあるので差出人を誰にするのか事前に話し合っておくようにしましょう。
招待状の文面は、差出人の名前に合わせて選んでいきます。差出人によっていくつかパターンがあるので、披露宴の雰囲気に合ったものを選ぶといいですね。
宛名書き:挙式約3ヶ月前
宛名書きは、最も気を使う作業の一つです。まず、ゲストリストをもとに、正確な住所と氏名を確認します。特に会社の住所変更や、既婚女性の旧姓・新姓の使用など、細かな確認が必要です。手書きの場合は、書き損じも考慮して余分に招待状を用意しておくと安心です。また、家族連名の場合の記載順や、法人宛の場合の正式名称など、確認すべき点が多くあります。宛名書きは集中力を要する作業ですので、一度に多くを手がけず、時間を区切って丁寧に進めることをお勧めします。ゲストへの敬意を込めて、一枚一枚心を込めて書くことが大切です。
招待状発送:挙式約2ヶ月前
招待状の発送は、内容物の最終確認から始めます。本状、返信ハガキ、案内図、付箋など、全ての内容物が正しく封入されているか、チェックリストを使って確認します。特に返信ハガキの切手忘れには注意が必要です。発送時期は、平日の午前中発送が望ましく、週末や祝日の前は避けることをお勧めします。また、遠方のゲストへは少し早めに発送するなど、配慮も必要です。発送後は、到着確認の連絡は不要ですが、返信期限が近づいても返信のない方への確認の時間も考慮して、スケジュールを立てましょう。
招待状返信期日:挙式約1ヶ月前
返信期日は、準備の都合を考慮して設定します。招待状発送から2〜3週間程度の余裕を持たせ、挙式1ヶ月前を目安とするのが一般的です。この期間設定には重要な理由があります。まず、席次表の作成や料理の最終人数確定には、正確な出席者数が必要です。また、引出物の手配や、各種装花の発注なども、出席人数によって変動します。さらに、未返信の方への確認作業の時間も必要となります。ただし、遠方からのゲストや、多忙な方もいらっしゃいますので、柔軟な対応も心がけましょう。
招待状準備の全体スケジュール表
挙式6ヶ月前
- ゲストリストの作成開始
- 住所の事前確認
- 概算人数の確定
挙式5ヶ月前
- 招待状のデザイン検討
- 形式の決定(手作り/発注)
- 業者選定、見積もり依頼
- 予算の確定
挙式4ヶ月前
- 招待状デザイン最終決定
- 文面の確認・校正
- 印刷の手配
- 封筒・付箋などの付属品の準備
挙式3ヶ月前
- 招待状の納品確認
- 宛名書き開始
- 内容物の最終確認
- 送付リストの作成
挙式2ヶ月前
- 招待状の発送
- 手渡し分の配布
- 到着確認の連絡
挙式1ヶ月前
- 返信締切
- 未返信者へのフォロー連絡
- 最終出席者数の確定
- 席次表作成開始
挙式2週間前
- 最終的な出欠確認完了
- 変更可能期限の設定
- 料理数の最終確定
結婚式の招待状に必要なもの
招待状一式の準備には、複数の要素が必要となります。中心となるのは本状です。結婚式への正式な案内文が記された、最も重要な書面となります。次に欠かせないのが返信ハガキです。出欠確認だけでなく、アレルギーや食事制限の有無など、当日のおもてなしに関わる大切な情報を収集する役割も担っています。付箋は、交通手段や持ち物など、特に注意を促したい項目を強調するために使用します。封筒は内容物が透けない上質な紙材を選び、品格のある印象を大切にします。そして、アクセス案内地図では、会場までの複数の交通手段による経路や所要時間、目印となる建物なども丁寧に記載します。これらの要素が揃うことで、ゲストへの心配りの行き届いた招待状となります。
本状
本状は、結婚式への正式な招待を伝える中心的な書面です。一般的に、表面には挙式日時、会場名、新郎新婦の氏名などの基本情報を記載します。中面には、ご挨拶の文章と詳細な案内事項を掲載します。文面は格式を重んじながらも、温かみのある言葉選びを心がけましょう。特に、挙式と披露宴の時間や会場が異なる場合は、わかりやすく明記することが重要です。また、列席いただけない方への配慮として、ご祝儀辞退の文言を添えることも増えています。本状は招待状の要となる書面ですので、誤字脱字がないよう、何度も確認することをお勧めします。
返信ハガキ
返信ハガキは、単なる出欠確認以上の重要な役割を担います。基本的な項目として、出席者の氏名、出欠回答、連絡先は必須です。さらに、食事制限やアレルギーの有無、交通手段(送迎バス利用の有無など)、お子様連れの場合の年齢など、当日のおもてなしに関わる情報も確認します。記入欄は大きめに設け、わかりやすい項目立てを心がけましょう。また、返信期限は余裕を持って設定し、必ず返信用切手を貼付します。返信内容は、その後の準備に大きく影響しますので、漏れのない設計が重要です。
付箋
付箋は、招待状の補足情報を効果的に伝えるアイテムです。主な用途として、交通アクセスの詳細案内、服装のドレスコード、持ち物の案内、受付開始時間の告知などがあります。色や大きさを工夫することで、重要度の違いを表現することもできます。また、遠方からのゲストには宿泊施設の案内、お子様連れのゲストには託児所の情報など、個別の案内を付箋で添えることも可能です。ただし、多用は避け、本当に必要な情報に絞ることで、かえって効果的な案内となります。
封筒
封筒は、招待状の品格を決める重要な要素です。表面の宛名と内容物の保護という実用的な役割に加え、結婚式の格式や雰囲気を伝える役目も担います。素材は上質な紙を選び、内容物が透けない配慮が必要です。また、サイズは内容物がきれいに収まり、取り出しやすい大きさを選定します。特に和風の招待状の場合、封筒の折り方や表書きにも作法がありますので注意が必要です。宛名面のレイアウトは、住所と氏名のバランスを考慮し、美しく整えることを心がけましょう。
アクセス案内地図
アクセス案内地図は、ゲストが安心して会場へお越しいただくための重要なツールです。最寄り駅からの徒歩ルート、バスでのアクセス、お車での経路など、複数の交通手段に対応した案内が必要です。また、所要時間や目印となる建物、注意点なども明記します。特に、駐車場情報や、送迎バスをご用意する場合は、集合場所や時刻表も詳しく記載しましょう。地図は見やすさを重視し、必要に応じて拡大図を併用します。会場周辺の分かりやすい目印や、間違いやすい交差点なども丁寧に記載することで、迷うことなく会場へお越しいただけます。
自分たちで作成する場合は、電車やバスの時間を記載したり駐車場の案内を入れたりとゲストが分かりやすい地図になるように工夫するといいですね。
招待状の内容
招待状には、結婚式に関する重要な情報を漏れなく記載する必要があります。まず、日時と会場情報は最も基本的な要素です。挙式と披露宴の開始時刻、会場名と住所を正確に記載します。新郎新婦の氏名は、常用漢字を使用し、読み仮名も添えます。差出人は、結婚式のスタイルに応じて両親または新郎新婦とします。返信期日は、準備の都合を考慮して設定します。アクセス情報は、公共交通機関や車での経路を詳細に記載します。招待状の文面は、格式と親しみのバランスを考慮して構成し、デザインは結婚式全体のテーマに合わせて選びます。印象別デザインでは、クラシカル、モダン、ナチュラルなど、様々なテイストから選択できます。これらの要素を総合的に検討し、ゲストへの思いが伝わる招待状を作成することが大切です。
日時と会場情報
日時と会場情報は、招待状の最も基本的かつ重要な要素です。挙式と披露宴の開始時間は、分単位まで正確に記載します。また、挙式と披露宴で会場が異なる場合は、それぞれの会場名と住所を明確に区別して記載しましょう。受付開始時間も必ず明記します。会場名は正式名称を使用し、略称は避けます。また、同じ名称の会場が複数存在する場合は、地域名や支店名まで明記することで、間違いを防ぎます。さらに、最寄り駅からのアクセス時間や、送迎バスを運行する場合はその情報も併せて記載します。曜日も必ず併記し、祝日の場合はその旨も明記しましょう。
新郎新婦の氏名
新郎新婦の氏名は、格式と読みやすさの両方に配慮が必要です。基本的には常用漢字を使用し、必ずフリガナを添えます。旧字体の使用は、家族の意向も確認しながら検討しましょう。また、役職がある場合の記載方法や、博士号などの学位の記載についても、事前に確認が必要です。氏名の配置は、新郎が右、新婦が左が一般的ですが、和風の招待状では上下配置となることもあります。さらに、結婚後の姓も併記する場合は、その旨を小さく添える形が一般的です。両家の家名を記載する場合は、格式に合わせた表記方法を選びましょう。
差出人(両親または新郎新婦)
差出人の選択は、結婚式全体の雰囲気を左右する重要な要素です。一般的な格式張った結婚式では両親を差出人とし、よりカジュアルな雰囲気の場合は新郎新婦を差出人とすることが増えています。両親を差出人とする場合、両家の父母の氏名を正確に記載します。この時、故人となられている場合の表記方法や、再婚などで姓が異なる場合の記載方法なども、慎重に検討する必要があります。新郎新婦を差出人とする場合は、より親しみやすい文面構成とし、二人らしさを表現することができます。いずれの場合も、敬称や肩書きの有無など、細かな配慮が必要です。
返信期日
返信期日は、準備のスケジュールを左右する重要な日程です。基本的には挙式の1ヶ月前を目安としますが、様々な要因を考慮して設定する必要があります。例えば、料理の最終発注期限、席次表の作成期限、引出物の手配期限などを考慮します。また、遠方のゲストが多い場合や、大型連休を挟む場合は、余裕を持った設定が必要です。返信期日は、曜日まで明記し、「○月○日(○)必着」という形で明確に示します。また、期日を過ぎてからの変更可能期限についても、内部で設定しておくことをお勧めします。
アクセス情報
アクセス情報は、ゲストの負担を軽減する重要な案内です。公共交通機関を利用する場合の最寄り駅や、そこからの所要時間、タクシー料金の目安なども記載します。車でお越しの方には、高速道路の最寄りインターチェンジや、駐車場の有無、収容台数などの情報が必要です。また、送迎バスを手配する場合は、発着場所や時刻表を明確に示します。特に注意が必要な経路や、分かりにくい交差点などは、詳しい説明を加えましょう。季節特有の注意点(積雪や渋滞など)がある場合も、その情報を添えることで、より安心してお越しいただけます。
招待状の文面構成
招待状のデザインは、結婚式全体のイメージを表現する重要な要素です。選定の際は、まず結婚式のテーマカラーや会場の雰囲気との調和を考慮します。また、和装・洋装の選択や、季節感なども重要なポイントとなります。デザインの要素として、表紙のモチーフ、内面のレイアウト、文字のフォント、用紙の質感なども総合的に検討します。特に、文字の視認性は重要で、装飾的なデザインと情報の読みやすさのバランスが必要です。さらに、返信はがきや案内図など、付随するアイテムとの統一感も大切です。予算との兼ね合いも考慮しながら、二人らしさが表現できるデザインを選びましょう。
招待状デザインの選び方
招待状のデザインは、結婚式全体のイメージを表現する重要な要素です。選定の際は、まず結婚式のテーマカラーや会場の雰囲気との調和を考慮します。また、和装・洋装の選択や、季節感なども重要なポイントとなります。デザインの要素として、表紙のモチーフ、内面のレイアウト、文字のフォント、用紙の質感なども総合的に検討します。特に、文字の視認性は重要で、装飾的なデザインと情報の読みやすさのバランスが必要です。さらに、返信はがきや案内図など、付随するアイテムとの統一感も大切です。予算との兼ね合いも考慮しながら、二人らしさが表現できるデザインを選びましょう。
招待状の印象別デザイン例
招待状のデザインは、様々な印象やテイストから選択できます。クラシカルなデザインでは、エンボス加工や箔押しを施し、格式高い雰囲気を演出します。モダンなデザインは、シンプルな線と余白を活かし、洗練された印象に。ナチュラルテイストでは、植物モチーフや優しい色使いで、温かみのある雰囲気を表現します。和風デザインは、伝統的な文様や和紙の質感を活かし、日本らしさを表現。シーズナルデザインでは、春の桜、夏の爽やかな青、秋の紅葉、冬の雪など、季節感を取り入れます。カジュアルなデザインでは、イラストや写真を効果的に使用し、親しみやすい印象を演出することができます。
招待状の宛名書きのポイント
招待状の宛名書きは、ゲストへの敬意を示す大切な要素です。手書きと印刷、それぞれにメリットがありますが、どちらを選ぶにせよ、正確さと丁寧さが求められます。手書きの場合は、練習を重ねて美しい文字で書くことを心がけましょう。法人宛や役職のある方への宛名は特に注意が必要です。敬称は年齢や立場によって「様」「先生」「殿」など適切に使い分けます。ご芳名は基本的に常用漢字を使用し、読み仮名を添えることをお勧めします。連名の場合は、目上の方を上に記載するなど、順序にも気を配ります。特に家族連名の場合は、「ご家族様」という表記も検討できます。宛名書きは招待状の第一印象を決める重要な要素ですので、十分な時間を確保して取り組むことが大切です。
手書きと印刷
招待状の宛名書きには、手書きと印刷それぞれの特徴があります。手書きは、心のこもった温かみが伝わり、一枚一枚に想いを込められる特別感があります。特に、格式の高い結婚式では、手書きが好まれる傾向にあります。ただし、文字の美しさや均一性を保つため、練習が必要です。一方、印刷は、美しい仕上がりが保証され、大量の招待状を効率的に準備できます。特に、企業への案内や、招待状の数が多い場合に適しています。最近では、高品質な印刷技術により、手書きに近い温かみのある書体も選択可能です。選択の際は、数量、時間的余裕、予算、そして何より二人の想いを考慮して決めることが大切です。
ご芳名の書き方
ご芳名の書き方には、細かな配慮が必要です。基本的には常用漢字を使用し、必ずフリガナを添えます。役職のある方は、「株式会社○○ 代表取締役 ○○○○様」のように、会社名と役職名を正確に記載します。夫婦連名の場合は、「○○○○様・△△△△様」のように中黒点で区切ります。ただし、目上の方への連名は「○○○○様 御令夫人様」という形が一般的です。家族連名の場合は、「○○○○様ご家族様」という表記も可能です。特に注意が必要なのは、既婚女性の姓の使い方で、必ず事前に確認することをお勧めします。また、県外在住の方には都道府県名から記載するなど、配慮も必要です。
敬称の使い方
敬称は、ゲストとの関係性や立場によって適切に使い分けることが重要です。一般的には「様」を使用しますが、医師や弁護士などの専門職の方には「先生」、会社関係では「殿」を使用することもあります。また、未就学児のお子様には「様」ではなく「くん」「ちゃん」を使用することも可能です。複数の敬称が考えられる場合は、より格式の高い方を選択します。例えば、医師の資格を持つ会社役員の場合は「先生」を使用するのが一般的です。また、役職名がある場合は「○○部長様」のように、役職と敬称を併記します。ただし、招待状全体での統一感も重要ですので、極端な使い分けは避けることをお勧めします。
ご芳名記入時の間違いやすい例
ご芳名記入時には、よくある間違いに注意が必要です。まず、漢字の間違いが最も多い例です。特に、名前の旧字体と新字体の使い分けには要注意です。また、既婚女性の旧姓・新姓の使用や、役職名の省略形使用も要注意です。住所の書き方では、番地の「丁目」「番地」「号」の漢数字と算用数字の使い分けにも注意が必要です。マンション名は正式名称を使用し、部屋番号まで記載します。さらに、連名での記載順や、敬称の使い分けなども間違いやすいポイントです。特に重要なのは、事前の確認です。不明な点がある場合は、必ず確認を取ることをお勧めします。一度間違えると修正が難しいため、細心の注意を払いましょう。
連名での記載方法
連名での記載には、いくつかの決まりがあります。夫婦の場合、一般的には「山田太郎様・花子様」のように、夫の氏名を先に記載します。ただし、どちらかが主たる招待対象の場合は、その方を先に記載します。会社関係者の場合、役職の上下関係に従って記載順を決めます。家族全員を招待する場合は、「山田太郎様ご家族様」という形式が一般的です。また、親子の場合で、子どもが未成年の場合は「山田太郎様・優子ちゃん」のように記載します。法人宛ての場合は、部署名から記載するのが正式です。記載方法に迷った場合は、より丁寧な表現を選ぶことをお勧めします。
役職がある場合の記載方法
役職がある方への宛名書きは、正確さが特に重要です。基本的な形式は「会社名 役職名 氏名様」の順です。例えば、「株式会社○○ 代表取締役社長 山田太郎様」のように記載します。複数の役職を持つ場合は、主たる役職のみを記載するのが一般的です。また、会社名は略称を避け、正式名称を使用します。特に上場企業の場合は、「株式会社」の位置にも注意が必要です。なお、学位を持つ方の場合は「医学博士」「工学博士」なども併記します。役職が最近変更になった可能性もありますので、可能な限り直前に確認することをお勧めします。正確な役職名の記載は、ビジネスマナーとしても重要です。
招待状は郵送?手渡し?
招待状の配布方法には、手渡しと郵送の2つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、ゲストとの関係性や状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。手渡しの場合は、直接お会いしてご案内できる機会となりますが、時間の調整が必要です。また、郵送の場合は、確実に届くよう配慮が必要です。特に宛先不明での返送を避けるため、事前に正確な住所確認を行うことをお勧めします。手渡しの際は、招待状の内容について簡単な説明を添えると良いでしょう。郵送の場合は、破損防止のため厚紙で補強するなどの工夫も大切です。いずれの方法でも、配布後の返信状況を確認し、必要に応じて電話でのフォローも検討します。
特に、主賓の挨拶や乾杯をお願いする上司には手渡しするのがマナー。「主賓のご挨拶をお願いできますでしょうか」と一言添えてから、招待状を手渡しするようにしましょう。
手渡しする場合も、招待状を渡すのは結婚式の2~3ヶ月前頃でOK。
遠方にいてどうしても手渡しできないときや、なかなか会えない人には郵送しても大丈夫ですよ。
招待状を手渡しするときの注意点
手渡しで招待状を配布する際は、いくつかの重要な注意点があります。まず、招待状は必ず両手で丁寧にお渡しします。その際、簡単にでも内容の説明を添えると良いでしょう。特に、日時や会場の確認、返信方法の説明は必須です。また、手渡しの場所や時間帯にも配慮が必要です。仕事中や、人の多い場所での手渡しは避けましょう。可能であれば、事前にアポイントを取り、落ち着いた場所でお渡しすることをお勧めします。さらに、ご都合を確認する際は、出席を強要するような言い方は避け、相手の立場に配慮した話し方を心がけましょう。
封筒に住所を書かない&切手を貼らない
手渡しするときは、封筒に住所を書きません。郵送しないため、切手も貼らないようにしましょう。住所が書いてあったり切手が貼ってあったりすると、実は郵送しようと思っていたのかな?と思われてしまう可能性があります。
ゲストをリストアップするときに、手渡しなのか郵送なのか間違えないようにしてくださいね。また、返信ハガキには切手が必要になるので忘れずに用意しましょう。
招待状の封をしない
手渡しするときは、招待状を糊付けするのはNG。これは、結婚式の招待状という縁起の良い物を「切る」のは良くないとされているからです。また、封をしなければすぐに中を確認できるため相手の手間を省くこともできます。
招待状の中身がこぼれてしまうのが心配な人は、シールで軽くとめておく程度にしましょう。
郵送時の注意点
郵送での配布には、細かな配慮が必要です。まず、封筒の保護のため、厚紙で補強することをお勧めします。特に招待状は折り曲げ厳禁ですので、必ず「折り曲げ厳禁」の朱印を押します。また、配達時の不在も考慮し、確実に受け取れる日時を事前に確認するのも良いでしょう。郵送方法は、一般的には簡易書留が推奨されます。これは、追跡が可能で、万が一の紛失も防げるためです。発送後は、1週間程度で到着確認の連絡を入れることも検討しましょう。特に遠方のゲストには、少し早めに発送することで、余裕を持った準備時間を提供することができます。
招待状の作成方法
招待状の作成方法は、手作り、式場発注、外部業者発注の3つの選択肢があります。手作りの場合は、オリジナリティあふれる招待状が作れる一方で、多くの時間と労力が必要です。式場発注は、他の準備と併せてトータルコーディネートができる利点があります。外部業者への発注は、デザインの選択肢が豊富で、専門的なアドバイスも受けられます。コストと時間のバランス、デザインの自由度、作業量など、様々な要素を考慮して選択しましょう。特に、印刷の仕上がりや紙質にこだわりたい場合は、プロの技術を活用することをお勧めします。作成方法の決定は早めに行い、スケジュールに余裕を持たせることが重要です。
手作り
招待状を手作りする方法としては、1から全て作るパターンと招待状手作りキットを使って作るパターンがあります。
1から全て作る場合、素材選びからデザインまで全てお二人で決めなければならないので、時間と手間がかかります。しかし、世界にひとつしかないオリジナリティ溢れる招待状を作成できるのが魅力です。
招待状手作りキットを使う場合は、本状・封筒・返信ハガキがセットになっているので印刷をするだけでOK。文例がダウンロードできるものもあり、手軽に作成できます。
どちらの場合でも、全て印刷する前に1部だけ印刷してプランナーに間違いがないか確認してもらうようにしましょう。
【メリット】
・好みのデザインの招待状が作れる
・業者に発注するよりも費用を安く抑えられる
・手作りの温かみを出せる
・修正があった場合すぐに直せる
【デメリット】
・業者に発注するよりも時間や手間がかかる
・業者の招待状と比べると、質が低くなる可能性がある
・持ち込み料が発生することがある
式場提携業者に発注
式場への招待状発注は、トータルコーディネートの観点から人気の選択肢です。式場で用意しているデザインは、会場の雰囲気や結婚式のスタイルに合わせて厳選されています。また、デザインだけでなく、印刷や封入作業まで一括で依頼できる利点があります。特に、宛名印刷のサービスがある場合は、大きな負担軽減となります。打ち合わせでは、デザインや紙質、印刷方法など、細かな要望も伝えることができます。納期や価格も明確で、安心して任せられる点も魅力です。ただし、人気のデザインは早めに押さえることをお勧めします。
【メリット】
・手間がかからない
・プロが作っているので仕上がりがきれい
・会場の雰囲気に合ったオリジナルデザインもある
・ミスが少ない
・持ち込み料がかからない
【デメリット】
・選べるデザインが少ない
・外部業者や手作りに比べて費用が高くなる傾向にある
・オリジナリティを出しにくい
自分で外部業者に発注
外部業者への発注は、より幅広い選択肢から理想の招待状を選べる方法です。専門業者ならではの豊富なデザインや、最新のトレンド、独自の加工技術など、多彩な提案を受けることができます。また、オリジナルデザインの相談も可能です。価格帯も様々で、予算に応じた選択が可能です。特に、特殊な印刷や加工、素材へのこだわりがある場合は、専門業者の技術力が活きてきます。ただし、業者選びは慎重に行う必要があります。実際のサンプルを確認し、評判や実績も考慮して決定することをお勧めします。
【メリット】
・たくさんの業者があるため、豊富なデザインの中から選べる
・プロなので仕上がりが期待できる
・手作りよりも手間がかからない
・式場提携業者よりも安くできる可能性がある
【デメリット】
・業者を探す必要がある
・自分たちで納品スケジュールを調整しなければならない
・業者によって仕上がりの質に差がある
・持ち込み料が発生することがある
招待状に関するQ&A
招待状に関して多く寄せられる質問にお答えします。まず、準備開始の時期については、挙式の6ヶ月前からが目安です。これは、デザイン選びから発送までの工程に十分な時間を確保するためです。会場が未定の場合は、仮押さえの状態でも準備を進めることができます。ただし、正式な案内状の発送は会場確定後となります。招待状の文面例については、格式のある結婚式では両親からの案内文が一般的です。カジュアルな雰囲気の場合は、新郎新婦からの文面も増えています。基本的な文例をベースに、カップルらしさを加えるとより温かみのある招待状となります。その他、住所の書き方や肩書きの記載方法など、細かな疑問点についても、一つ一つ丁寧に確認することが大切です。
いつから準備を始めるべき?
招待状の準備は、挙式の6ヶ月前から始めることをお勧めします。この時期から始めることで、デザイン選びから発送まで、余裕を持ったスケジュールを組むことができます。まず、ゲストリストの作成と住所確認から着手します。その後、デザインの検討、見積もり比較、発注という流れです。特に、オリジナルデザインや手作りを検討する場合は、さらに早めの準備開始が必要です。また、繁忙期(春や秋)の挙式の場合は、人気のデザインが早めに埋まる可能性もありますので、注意が必要です。準備に時間的余裕があることで、より丁寧な対応が可能となります。
会場が決まっていない場合はどうする?
会場未定の段階でも、招待状の準備は進めることができます。まず、挙式予定日と大まかな地域が決まっていれば、仮の案内を検討します。この場合、「招待状予告」や「日取り案内」という形式を利用します。これは、正式な招待状の前に送る簡易な案内です。内容としては、挙式予定日、地域、正式な案内状が後日届く旨を記載します。この方法により、ゲストに予定を確保していただきつつ、会場決定後に正式な招待状を送ることができます。ただし、予告を送る場合は、正式な招待状との時期が近くなりすぎないよう、配慮が必要です。
招待状の文面の例文は?
招待状の文面は、格式と親しみのバランスが重要です。基本的な構成は、季節の挨拶、結婚式開催の報告、列席のお願い、日時・場所の案内、という流れとなります。
例えば、「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」という書き出しから始め、「このたび私どもは結婚式を執り行うこととなりました」と続けます。文面は、主催者(両親または新郎新婦)によって変わります。両親主催の場合は「私どもの子供」という表現を、新郎新婦主催の場合は「私たち」という表現を使用します。
結びの言葉は「ご多用中誠に恐縮ではございますが、ぜひご臨席賜りますようお願い申し上げます」というような形が一般的です。
まとめ
今回は招待状の基礎知識やスケジュール、作成方法についてご紹介しました。
招待状はゲストが1番最初に受け取るお二人からのおもてなしの気持ちです。
ご紹介したように結婚式の招待状にはさまざまなルールがあるので、失礼のないようにひとつひとつ確認しながら進めていきましょう。
ぜひ、お二人の気持ちが伝わる素敵な招待状を作成してくださいね。