【婚姻届の提出ガイド】婚姻届の入手先や必要書類、書き方から提出方法を徹底解説!
前回の記事「【親族への結婚報告】報告のタイミングは?どこまで行う?報告方法についてもご紹介!」では、親族への結婚報告のタイミングや声をかける親族の範囲などについて詳しくご紹介しました。
今回の記事では結婚準備スケジュールの中の「婚姻届の提出・必要書類・書き方」についてみていきましょう。
おふたりが夫婦になるために必要となる婚姻届。
いざ婚姻届を提出しよう!と思ったものの
「何を準備すればいいの?」
「証人の署名は誰に頼む?」
「平日に提出できないときはどうすればいい?」
など、さまざまな疑問が出てきている人もいますよね。
必要書類が揃っていなかったり婚姻届にミスがあったりすると、婚姻届を受理されず希望していた日に入籍できないことも。
そこでこの記事では婚姻届を手に入れる方法や必要書類、提出方法など婚姻届に関する手続きについてご紹介します。ひとつひとつ詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
婚姻届を提出する日を決めよう
婚姻届を提出した日はおふたりにとって記念日となるので、特別な日を選びたいと考える人も多いですよね。縁起の良い日やおふたりの記念日、語呂合わせの良い日などが入籍日として人気があります。
入籍日は自由に日にちを決められるためいつにしようかと悩んでいる人は、以下のコラムで詳しく説明しているので参考にしてみてくださいね。
参考記事:「【入籍日と結婚式の日取りの決め方】縁起の良い日・おすすめの時期・手続き完全マニュアル」
【要チェック!】婚姻届に不備がないかチェック!
婚姻届を提出しても、書類に不備があった場合はその日に受理してもらえないことがあります。「婚姻届を提出した日」ではなく、「婚姻届を受理された日」が「婚姻成立日」になるので注意が必要です。心配な人は事前に記入済の婚姻届を役所に持っていって確認してもらうのがおすすめ。希望した日が入籍日になるように、早めに行動しておくようにしましょう。
婚姻届チェックポイント一覧
□ 文字の記入は黒色のボールペンまたは万年筆を使用している
□ 消せるボールペンや鉛筆は使用していない
□ 文字の書き間違いや修正液の使用がない
□ 両者の氏名・生年月日が戸籍と一致している
□ 本籍地の記載が正確(都道府県から番地まで)
□ 証人2名の署名・捺印が完了している
□ 証人は成年(18歳以上)である
□ 証人の本籍地も正確に記入されている
□ 婚姻後の氏(夫婦どちらの氏を称するか)を明記
□ 届出人の署名が漏れていない
□ 日付の記入が正確
婚姻届の不備を防ぐため、上記のチェックリストを活用して確認してみてください。。
特に記入方法や本籍地の記載、証人に関する要件は要注意です。チェック漏れがないよう、提出前に必ず一つずつ確認することをおすすめします。
事前確認のすすめ
心配な人は事前に記入済の婚姻届を役所に持っていって確認してもらうのがおすすめ。
希望した日が入籍日になるように、早めに行動しておくようにしましょう。
- 特定の日付にこだわりがある場合
- 外国籍の方との婚姻の場合
- 再婚の場合
- 旧姓や通称名の併記を希望する場合
婚姻届はどこで手に入るの?
婚姻届を入手する方法は大きく分けると3つあります。
- 役所でもらう
- インターネットからダウンロードする
- 本や雑誌などの付録で手に入れる
役所でもらう
全国の市町村にある役所の戸籍を取り扱っている窓口で婚姻届を受け取れます。婚姻届の必要事項は全国共通なので、どの役所でもらってもOK。平日の昼間に役所に行くのが難しいという人は、休日や夜間も開所している「時間外受付窓口」で婚姻届をもらうことも可能です。また、家族や友人など代理の人にお願いして婚姻届をもらってくる方法もありますよ。
インターネットからダウンロードする
パソコンなどを使ってインターネットから婚姻届をダウンロードすることもできます。自治体のホームページに載っているものや、企業が作ったオリジナルの婚姻届などさまざまな種類がありますよ。デザインも豊富で、最近ではご当地婚姻届やキャラクター入りの婚姻届なども。インターネットで検索するとダウンロードできるサイトがたくさんあるので、好きなデザインの婚姻届を見つけてみてくださいね。
本や雑誌などの付録で手に入れる
結婚情報誌などの付録として、オリジナルの婚姻届が付いてくることもあります。その時期限定のコラボデザインの婚姻届などもあるので、気になる人はチェックしてみてください。
婚姻届を提出するために必要な物・必要書類
婚姻届を提出するために必要な物や書類についてみていきましょう。
婚姻届
先ほどお伝えしたように、好みのデザインの婚姻届を手に入れましょう。緊張して間違えてしまうこともあるので、書き損じに備えて2~3枚用意しておくと安心です。
本人確認書類
婚姻届を出すときには、窓口で本人確認書類を提示する必要があります。本人確認書類は原則として顔写真入りの身分証明書が必要です。顔写真入りの身分証明書が用意できない場合など、用意する証明書によって1枚提示すればOKなものと2つ以上提示しなければならないものがあるので注意しましょう。
1枚提示すればOKの本人確認書類
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート
- 国または地方公共団体機関が発行した身分証明書
など
2つ以上提示が必要な本人確認書類
- 国民健康保険や健康保険などの被保険者証
- 国民年金手帳
など
印鑑
法律上では2021年9月からは婚姻届に押印する必要はなくなり、任意になりました。
しかし、婚姻届に押印の欄は残されており、入籍という大切な節目の書類に印鑑をしっかり押したいと考える人も多いようです。印鑑を押す欄は届け出人と証人の署名の脇にあるので、印鑑を押したい人はおふたりの印鑑を用意しておくようにしましょう。
印鑑は実印・銀行印・認印などの朱肉を使って押印できるものがおすすめです。シャチハタやゴム印などは経年劣化によって印鑑が変形する可能性があるため、避けた方が無難。印鑑は姓のみ、名前のみ、フルネームのどの刻印でも使用できますよ。
ボールペンなど筆記用具
黒色のボールペンや万年筆を使いましょう。消えるボールペンや鉛筆は使用できません。
【要チェック!】2024年3月から婚姻届提出時に戸籍謄本が不要に!
以前は婚姻届を提出するときに戸籍謄本を一緒に提出しなければならなかったのですが、2024年3月から戸籍謄本が不要になりました。
しかし、婚姻届には「本籍」を書く欄があるため、本籍が不明な場合はあらかじめ戸籍謄本を取り寄せて本籍を確認しておく必要があります。戸籍謄本は取り寄せる方法によっては手元に届くまで時間がかかることがあるので、早めに準備しておくといいですね。
証人の署名を頼もう
婚姻届には証人の欄があります。証人とは「ふたりに結婚の意思があり、合意のもと結婚します」ということを証明する人のことです。18歳以上の2人の証人が必要になるので、誰に証人をお願いするのか考えなければなりません。
証人は18歳以上であれば誰でもOKですが、結婚という大きな節目に関わる人なのでお世話になった人などを選ぶ人が多いようです。両親を選ぶ人が1番多く、それ以外には友人や恩師、上司などに頼む人も。おふたりでよく話し合って決めるようにしてくださいね。
証人を頼みたい人が決まったら、早めにお願いするようにしましょう。突然「今から書いてほしい!」と頼むのは失礼ですし、証人の欄にも本籍を記入しなければならないためいきなりだと正確な本籍地が分からない可能性も。前もって証人をお願いしたい旨を伝えておくようにしてくださいね。
婚姻届の提出をしよう!
婚姻届の記入が済んで必要な書類も準備できたら、婚姻届を提出します。ここでは、婚姻届を提出するときのポイントをみていきましょう。
婚姻届の提出先
婚姻届の提出先は、届出人である夫または妻の本籍地または所在地の役所とされています。所在地には現在住んでいる場所や一時的な滞在場所も含まれるため、全国どの役所に提出してもOKということになります。近くの役所だけではなく、おふたりの思い出の場所や結婚式を挙げた場所の役所に出すことできますよ。
婚姻届は誰が出す?
基本的にはおふたり揃った状態で婚姻届を提出するのがおすすめです。どうしても都合が合わない場合はどちらか1人が代表して提出したり代理人に頼んだりすることも可能。遠方の役所に提出したいときは、郵送することもできます。
婚姻届を提出する時間は決まっている?
婚姻届は役所が開いている時間に提出しなければならないと思っている人も多いかと思いますが、一部の役所を除き24時間365日提出することができます。
役所の開庁時間内に提出する場合
役所が開庁している平日の時間内に婚姻届を提出する場合は、役所の戸籍担当課に行きましょう。戸籍担当課がない場合など役所によって提出先が異なることもあるため、総合案内所などで提出先を確認するといいですね。
開庁時間内に行けない場合
平日の開庁時間内に役所へ出向くことが難しい場合は、役所の「時間外窓口」に提出することもできます。土日や祝日、夜間にも提出できるので忙しい人にはありがたいですよね。役所によっては時間外窓口を設けていないこともあるため、提出したい役所が決まったら事前に確認しておくようにしましょう。
ただし、時間外窓口に提出する場合はあくまでも「受付」のみで「受理」されるわけではないので注意が必要。提出した婚姻届に不備がなければ「提出した日=入籍日」になりますが、記入漏れやミスなどがあった場合は受理される日(入籍日)がずれてしまう可能性も。再提出して受理された日が入籍日になってしまうため、入籍日にこだわりたい人は事前にしっかりと婚姻届をチェックするようにしてくださいね。
婚姻届の記入方法
婚姻届の記入は慎重に行う必要があります。不備があると受理されず、希望の日に入籍できない可能性もあります。ここでは正しい記入方法と注意点を詳しく解説していきます。
婚姻届の記入例と注意点
婚姻届の各欄には決められた記入方法があります。漢字の字体や数字の書き方など、細かい部分での間違いが多いため、以下のポイントを参考に記入していきましょう。
- 氏名欄:戸籍に記載された文字を正確に書写
- 生年月日:元号は略さず「令和」「平成」と記入
- 本籍:都道府県から番地まで省略せずに記入
- 届出人署名欄:フルネームで自署
- 証人署名欄:証人本人の直筆が必要
よくある記入ミス
婚姻届でよく見られる記入ミスをご紹介します。
これらの間違いは書類の再提出が必要になるため、特に注意が必要です。
- 字の書き間違いを修正液で直している
- 本籍地の番地を省略している
- 証人の本籍記入を省略している
- 生年月日の元号を略して書いている
- 押印を忘れている
- 婚姻後の氏の記載を忘れている
旧姓・通称名の記載について
結婚後も旧姓を使用したい場合や通称名の併記を希望する場合の手続きについて説明します。
- 旧姓使用には別途「旧姓使用届」の提出が必要
- 通称名の届出は市区町村によって手続きが異なる
- パスポートやマイナンバーカードへの旧姓併記も可能
- 職場や銀行での旧姓使用は別途手続きが必要
なお、これらの手続きは婚姻届の提出後でも可能です。ただし、早めに手続きをすることで、スムーズに旧姓での生活を始められます。
婚姻届提出後は「婚姻届受理証明書」を発行してもらおう!
婚姻届受理証明書とは、婚姻届が受理されたことを証明する公文書のことです。婚姻届を提出してから新しい戸籍に反映されるまで1週間前後かかることがあるため、戸籍ができるまでの期間に婚姻届受理証明書を戸籍謄本の代わりとして使用できます。
どこでもらえる?
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出した役所でのみ受け取れます。普通の用紙を使う書類形式であれば、即日発行することも可能です。ただし、書類に不備があった場合や時間外窓口に提出した場合は、後日あらためて婚姻届受理証明書を受け取りに行くか郵送してもらう手続きをする必要があります。
使い道は?
主な使い道としては、会社への届け出や住民票の名義変更をしなければならないときに戸籍謄本の代わりとして婚姻届受理証明書を使用します。運転免許証や銀行口座などの名義変更手続きには使えないので気を付けてくださいね。
どんな形がある?
実は婚姻届受理証明書には書類形式と賞状形式の2つの種類があります。
書類形式
先ほど使い道としてご紹介したように、婚姻届受理証明書を戸籍謄本の代わりとして使用するときの形式です。即日発行することもできます。
賞状形式
上質紙を使用しているので、結婚の記念として残しておきたい人におすすめの形式です。自治体によってはご当地のオリジナルデザインやキャラクター入りのものなど、デザインに凝った婚姻届受理証明書を用意していますよ。
賞状形式の婚姻届受理証明書は、申請してから発行されるまで時間がかかることも。上質紙を使用しているため、書類形式よりも料金が高くなります。
婚姻届提出後の手続き一覧
婚姻届の提出は結婚生活の第一歩です。入籍後は様々な機関で名義変更などの手続きが必要になります。手続き漏れを防ぐため、計画的に進めていきましょう。必要な手続きを機関別に詳しくご説明します。
市区町村での手続き
市区町村での手続きは優先度が高く、期限が設けられているものも多いため、できるだけ早めに済ませましょう。
- 住民票の変更手続き(世帯変更含む)
- 国民健康保険の切り替え
- マイナンバーカードの記載事項変更
- 印鑑登録証明書の変更
- パスポートの氏名変更
- 在留カードの変更(外国籍の方)
- 年金手帳の氏名変更
勤務先での手続き
結婚・改姓に伴う勤務先での各種手続きをご紹介します。人事部門に確認し、必要書類を揃えましょう。
- 健康保険証の変更
- 源泉徴収票の変更
- 社会保険関係の変更
- 扶養控除申告書の変更
- 社員証の変更
- 給与振込口座の変更(必要な場合)
- 各種手当に関する変更
金融機関での手続き
金融機関での手続きは複数の支店や窓口での対応が必要になることもあります。計画的に進めましょう。
- 普通預金・定期預金の名義変更
- クレジットカードの名義変更
- ローン契約者の氏名変更
- キャッシュカードの再発行
- 証券口座の名義変更
- 電子マネーの名義変更
- インターネットバンキングの登録変更
その他の名義変更手続き
日常生活に関わるその他の重要な手続きをご紹介します。
- 運転免許証の記載変更
- 携帯電話の契約者名義変更
- 公共料金(電気・ガス・水道)の名義変更
- インターネット回線の契約者変更
- 賃貸契約の名義変更
- 車検証・自動車保険の名義変更
- 各種会員証・ポイントカードの名義変更
これらの手続きには戸籍謄本や婚姻届受理証明書が必要になることが多いため、複数部数を用意しておくと便利です。また、手続きの種類によって有効期限が異なるため、新しい戸籍謄本が必要になる場合もあります。
まとめ
この記事では、婚姻届について詳しくご紹介しました。
ご紹介したように婚姻届を提出するためには、さまざまな準備が必要になります。
1つでも不備があると婚姻届が受理されなくなってしまうため、事前準備は慎重に行うようにしましょう。
希望日に入籍するためにも、この記事を参考にしてスムーズに婚姻届の手続きを行ってくださいね。