【教会式の結婚式】挙式の流れから儀式について徹底解説

前回の記事「【茶婚式】和婚の新スタイル!挙式の流れや魅力、費用をご紹介」では、和婚の流れや魅力についてご紹介しました。
今回の記事では結婚式スタイルのひとつ「教会式」についてみていきましょう。
挙式の定番スタイルである「教会式」は、多くのカップルの支持を集める人気の挙式スタイルです。純白のウエディングドレスを着てバージンロードを歩きたい!という女性の夢を叶えてくれるのが教会式ですよね。
定番のスタイルではあるものの
「教会式ってどんな流れなのかな?」
「いろいろな儀式があるイメージだけど、どんな意味があるんだろう?」
など気になっている人もいますよね。
そこでこの記事では、教会式の流れや儀式の意味をご紹介します。教会式を挙げる人にぜひ知ってもらいたい内容ばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
教会式とは?

教会式とはキリスト教のしきたりにのっとって行われる、神様の前でふたりの愛を誓う挙式スタイルです。別名「キリスト教式」と呼ばれています。ゼクシィトレンド調査2024(全国推定値)によると、教会式を選んだ人は47.0%となっており多くのカップルに選ばれる定番の挙式スタイルです。教会式はホテルや専門式場に併設されたチャペルや礼拝なども行われる教会などで行われます。
教会式を選んだ理由としては、
- 神聖な空間で挙式ができる
- 厳格な雰囲気の中しっかりした儀式を行える
- 親族や友人などゲストをたくさん招待できる
などがあります。
教会とチャペルの違いは?
先ほども少し触れましたが、よく混同されがちなのが教会式を挙げる会場である「教会」と「チャペル」についてです。同じだと思っている人も多いようですが、両者には違いがあります。
教会

教会はキリスト教の信者の方々が集まって礼拝を行う場所です。日常的に礼拝やミサが行われており、厳粛で神聖な雰囲気があります。
教会には大きく分けて「カトリック」と「プロテスタント」という2つのキリスト教の宗派があります。宗派によって挙式を挙げられる条件が異なるので事前にしっかりと確認するようにしましょう。
カトリック
カトリックの場合は新郎新婦のおふたりまたはどちらか一方が信者であることが挙式を挙げる条件になります。また、初婚でなければなりません。カトリックでは挙式を進行する司式者を「神父」と呼び、バージンロードの色は赤か緑になっています。
プロテスタント
プロテスタントの場合は信者ではなくても挙式を挙げられます。再婚の場合は離婚の理由によって挙式できるかどうかが決まるようです。挙式を進行する司式者を「牧師」と呼び、バージンロードの色は白になっています。
教会での挙式を考えている場合、日曜日は礼拝やミサで教会が使用されているため結婚式では使用できないので注意が必要です。また、教会内での写真撮影を禁止していることもあるので、事前にしっかりと確認しておくといいですね。
関連記事:【牧師と神父の違いは?】結婚式での役割と挙式スタイルの違い
チャペル

チャペルはホテルや専門式場、ゲストハウスなどに結婚式用として建てられた会場のことです。日本では結婚式を挙げる会場全般のことをチャペルと呼ぶ傾向があります。チャペルでは信仰に関わらず挙式を挙げられるのが特徴です。
また、チャペルの雰囲気やデザイン、収容人数などは施設によってさまざま。ステンドグラスやパイプオルガンなどがあり厳かな雰囲気のチャペルや、ガラス貼りで開放感溢れるチャペル、ホテルの中に造られた少人数用のチャペルなどバリエーション豊かです。おふたりの好みに合わせてチャペルの雰囲気を選べますね。
教会式の流れ

教会式はどのような流れで進行するのか気になりますよね。プロテスタント式の教会式の流れは次の通りです。
新郎入場
ゲストは全員立ち上がって新郎を迎えます。新郎は入場してから祭壇の前に立ちます。
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新婦入場
新婦が親御さんと共に入場し、バージンロードを歩いて新郎のところに進みます。
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賛美歌斉唱
ゲストは起立したまま、聖歌隊と共に全員で賛美歌を歌います。
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聖書朗読
牧師が聖書の中から婚姻にふさわしい教えを朗読します。その後新郎新婦のために神に祈りをささげます。
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誓いの言葉
結婚式の中で最も大切な場面です。牧師の問い掛けに、新郎→新婦の順で答えて結婚の誓約をします。
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指輪交換
おふたりの結婚誓約の証として指輪を交換します。新郎から新婦へ、その後新婦から新郎へ相手の指に指輪をはめます。
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ベールアップ&ウエディングキス
新郎が新婦のベールを挙げてウエディングキスをします。
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結婚宣言
新郎新婦が手を重ねてその上から牧師が手を置きます。その後、神とゲストの前で新郎新婦が夫婦になったことを宣言します。
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結婚証明書に署名
新郎新婦が署名した後、牧師が結婚証明書にサインをします。
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結婚成立の報告
牧師がおふたりの結婚が成立したことを報告し、閉式を伝えます。
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新郎新婦退場
ゲストに見送られながら新郎新婦が退場します。
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挙式後セレモニー
挙式後にフラワーシャワーやブーケトスなどのセレモニーを行います。
以上が教会式の基本的な流れです。挙式にかかる時間は20~30分でさまざまな儀式が組み込まれています。どのように動けば良いのかは牧師さんがその都度教えてくれますし、事前にリハーサルなどもあるので全ての流れを覚えなくても大丈夫ですよ。
教会式の儀式にはそれぞれ意味がある!

さきほどご紹介したように教会式ではさまざまな儀式があり、ひとつひとつに意味が込められています。言われた通りにただ動くよりも、意味を知った状態で儀式に臨んだ方がより感動的な挙式になるはずです。ここでは、教会式の儀式の意味や由来をみていきましょう。
バージンロード

チャペルの入り口から祭壇まで続く道を「バージンロード」と呼びます。バージンロードは新婦の人生を表すとされており、過去・現在・未来と扉から祭壇まで歩いていく大切な儀式なのです。誕生の意味を持つ扉が開いたところから新婦の人生が始まり、今までお世話になったゲストの間を歩くことで過去の思い出がよみがえってくることでしょう。そして永遠の愛を誓う新郎にたどり着いた祭壇が現在を表し、セレモニー後結婚が成立したおふたりが退場し扉が開くことで明るい未来へと進んでいく…という様子を表しているのです。
このように、バージンロードは神聖な通路なので一般のゲストは入ることができません。そのため、ゲストはチャペルの両サイドの通路を通って席に進みます。
また、バージンロードといえば新婦と新婦のお父様が歩くイメージがありますよね。お父様がエスコート役をつとめる理由としては、1番近くで新婦の成長を見守ってきた人だから。そのため、お父様ではなくても新婦の人生を側で見てきた人であればOKなのです。
ベールダウン

純白のベールはキリスト教では清浄の象徴とされています。ベールは新婦を清めて邪悪なもの(悪魔や悪霊など)から守ってくれるとされるアイテムです。
ベールダウンとは、チャペルに新婦が入場する前にお母様や新婦の大切な人が、ベールを新婦の顔におろす儀式のこと。ベールダウンには次のように2つの意味があるとされています。
魔除けの意味
ヨーロッパのある地域では結婚式に向かうときに花嫁が悪魔にさらわれるという迷信があったので、悪魔に見つからないように母親が花嫁にベールをかぶせたと言われています。
そのため、ベールダウンの儀式には「大切な娘を災いから守ってくれますように」「これから幸せな生活が送れますように」という親御さんの想いが込められているのです。
最後の身支度という意味
ずっと側で見守り育ててきたお母様が新婦に最後にしてあげる支度がベールダウンです。「これからは新郎さんと支え合って幸せになってね」など親御さんの想いが込められています。
ベールアップ
新郎が新婦のベールを上げるのがベールアップ。先ほどお伝えしたようにベールには魔除けの意味があるため、ベールがなくなると新婦を守るものがなくなってしまいます。そのことから、新郎がベールを上げることで「これからは僕があなたを守ります」という新郎の意思が込められているのです。
また、ベールは壁という意味もあります。ベールアップは二人を隔てていた壁を取り払うことで「これから一緒に幸せな家庭を築いていこう」という誓いも込められていますよ。
誓いのキス

誓いのキスは挙式の中で最もロマンチックなシーンですよね。誓いのキスをする場所は唇が基本ですが、それ以外の場所でもOK。キスをする場所によって、誓いのキスの儀式に込める意味が変わりますよ。
唇
誓いのキスには「誓いの言葉を唇に封じ込めて永遠の愛を誓う」という意味があるため、お互いの口にキスをするのが基本になっています。唇へのキスは「愛情の証」という意味もあり、誓いのキスの定番の場所になっているようです。
おでこ
おでこへのキスは「祝福・可愛い・愛らしい」という意味があります。新郎と新婦の身長差が大きい場合は、とても素敵な写真が撮れそうですね。あまり身長差がない場合でも、新婦が少しかがむようにすると新郎がキスをしやすくなります。プラトニックな雰囲気にしたい人はおでこを選ぶ人が多いようです。
ほっぺ
ほっぺへのキスは「信頼・親愛・感謝」という意味があります。唇へのキスに抵抗がある人や恥ずかしい人などがほっぺへのキスを選ぶようです。ほっぺにキスをする時は新郎が新婦の顔を隠さないように、ゲストがいない方のほっぺにキスをすると新婦の横顔が素敵に映りますよ。
手
新婦の手の甲にキスをする人もいます。手の甲へのキスは「敬愛・尊敬」などの意味があるそうです。新郎が片膝をつき、新婦の手の甲にキスをする姿はとてもロマンチック。王子様とお姫様を連想させる素敵な演出になりますね。
指輪交換

指輪交換は、お互いの左手の薬指に指輪をはめる儀式です。指輪を交換することで「結婚の証となる指輪を交換し、家と家の結びつきを強める」「永遠の愛を誓い合う」などの意味があります。指輪交換は教会式以外の神前式や人前式でも取り入れられる定番の儀式です。
まとめ
この記事では、教会式についてご紹介しましたがいかがでしたか。
教会式は結婚式の定番スタイルなので、「挙式の流れはなんとなく知ってはいたものの儀式の意味までは知らなかった!」という人も多かったのではないでしょうか。
ご紹介したように儀式ひとつひとつには大切な意味が込められています。
儀式の意味を知った上で挙げる教会式は、より一層感動的で神聖なものになるはず。
この記事を参考に、ぜひ素敵な教会式を挙げてくださいね!