【人前式の立会人】立会人の重要な役割と誰に依頼するかを考えよう?
フリースタイルで自由な挙式ができる人前式。少し前に「もうひとつの挙式スタイル 人前式について」でご説明しました。
その人前式において、とても重要な役目を行っていただく形が必要です。
それは「立会人」です。
挙式において、とても重要な役割を行ってくれる立会人は一体どんなことをしなければならないのでしょうか?
そして、立会人は誰に頼めばいいんでしょうか?
立会人とは
立会人は、一般的には親族や友人などが務めることが多いです。そして、立会人には結婚式の進行と新郎新婦をサポートする役割があります。たとえば、挙式のタイミングや誓いの言葉、指輪交換など、式次第の進行を立てることが求められます。また、新郎新婦に代わって感謝の言葉を述べたり、来賓への挨拶を行うケースもあります。さらに、式次第を確認することや証人として結婚証明書に署名しするなどの責任ある役割があります。
立会人になる方には、その役割をしっかりと認識してもらった上で、その責任も理解していただき引き受けてもらう必要があります。また、式当日には、十分な時間的余裕を持って式場に到着し、準備をしっかりと行ってもらう必要があります。
最近では、コロナ禍の影響で、結婚式における立会人の役割も変化しています。例えば、挙式をリモートで行う場合には、立会人がオンライン上で婚姻届に署名をすることが求められることもあります。立会人としての役割には変化があっても、新郎新婦にとって大切な日を共に祝福し、記憶に残る素晴らしい式にするために、立会人は人前式には欠かせない重要な存在なのです。
立会人の役割
人前式において、重要な役割を担う立会人ですか、一体どんなことをしなければならないのでしょうか?
立会人が行わなければならない役割をいくつか紹介します。
- 人前式の進行とそのサポート
- 新郎新婦のサポート
- 誓いの言葉への問いかけ
- 結婚証明書への署名
- 結婚成立宣言をする
- 立会人として挨拶をする
人前式の進行とそのサポート
立会人は、まず司会者と緊密に連携し、式の進行をサポートします。司会者が式全体の流れを把握し、ゲストに説明を行うのに対し、立会人は司会者の動きを理解し、必要に応じて補助的な役割を果たします。例えば、新郎新婦の動作を確認しながら司会者に合図を送ったり、ゲストの動きにも気を配ります。
また、立会人には新郎新婦の動作をサポートする役割もあります。緊張のあまり式の流れを忘れがちな新郎新婦に対し、立会人が手を取り、次の動作を優しくサポートします。指輪の交換や誓いの言葉の際に、新郎新婦の緊張をほぐすような言葉をかけるなど、細やかな配慮が求められます。
また、立会人には式の流れを新郎新婦に理解させる役割もあります。初めて参加する新郎新婦に対し、各場面で「次はこうなります」と説明を加え、安心して式に臨めるよう支援します。
立会人には式の進行を円滑にサポートする重要な役割があります。司会者との連携、新郎新婦への寄り添い、式の流れの理解促進など、立会人の細やかな配慮が式全体の成功につながるのです。
新郎新婦のサポート
式当日、立会人は新郎新婦を細やかにサポートしていく必要があります。
まず、立会人は新郎新婦の緊張を和らげるよう配慮します。式の流れを事前に丁寧に説明し、見通しを立てられるようにサポートします。また、式の最中も新郎新婦の表情を注意深く観察し、緊張が高まっているようであれば、優しく声をかけて気持ちを落ち着かせます。そうすることで、新郎新婦は安心して式に臨むことができるでしょう。
そして、新郎新婦の手続きや動作もサポートします。指輪の交換や誓いの言葉の際には、新郎新婦の手を取って動作を優しく促します。
また、式の流れを忘れそうになった際には、次の動作を優しく教えるなど、細やかな配慮が求められます。
立会人には新郎新婦の緊張を和らげ、落ち着いて式に臨めるよう支援する役割があります。新郎新婦の手続きや動作をサポートすることで、式全体の成功につなげていきます。
誓いの言葉への問いかけ
人前式において、新郎新婦が交わす誓いの言葉は、二人の絆を象徴する大切な瞬間です。そのため、ゲストを代表して立会人が新郎新婦の誓いに応答することは、式の重要な一部となります。
まず、新郎新婦が誓いの言葉を発するきっかけとして、立会人はその問いかけを行わなければなりません。立会人は新郎新婦の誓いの言葉を聞き入れ、その言葉の重みを感じ取ります。二人が互いを尊び、支え合う決意を込めた誓いの言葉に、ゲストを代表して深い共感を示すのです。
キリスト教式やチャペル式においては、牧師さんや神保さんがその問いかけを行ってくれますが、人前式においては、立会人が問いかけを行う必要があります。
「○○さん、ここに立つ○○さんを、あなたの妻/夫として認め、愛し、支え、尊重し、信頼し、一生を共にすることを誓いますか?」こういった問いかけを立会人が発し、その問いかけに対して新郎新婦がそれぞれに誓いの言葉を述べる。
そして、立会人は新郎新婦に向かって、ゲストを代表して応答します。「新郎さん、新婦さん、私たちゲストは、あなた方の誓いの言葉に心から賛同いたします」といった具合に、ゲストの喜びと祝福の気持ちを伝えます。そして、二人の愛と絆が末永く続きますよう、心からの祝福の言葉を贈ります。
立会人は新郎新婦の誓いの言葉に共感し、ゲストを代表して祝福の言葉を贈ることで、式全体の感動を高めていきます。新郎新婦の決意を確認し、ゲストの祝福の気持ちを伝えることは、人前式において重要な役割なのです。
結婚証明書への署名
人前式の最後の重要な儀式の一つが、新郎新婦とともに結婚証明書に署名することです。この署名は、二人の結婚を法的に証明するものであり、式の参列者全員の前で行われます。
まず、新郎新婦が先に署名します。二人が互いの名前を書き、自らの決意を込めて署名するのを見守ります。この瞬間、二人の結婚が正式に成立したことを、参列者全員で確認することができます。
次に、立会人として、新郎新婦の両親や証人の方々が署名します。立会人は、新郎新婦の署名に続いて自分の名前を書きます。これによって、立会人として式に参加し、二人の結婚を証明したことを示すのです。
署名が終わると、新郎新婦は証明書を手に取り、参列者全員に向けて掲げます。これは、二人の結婚を宣言し、参列者全員で祝福することを意味しています。
結婚証明書への署名は、新郎新婦の結婚を法的に証明し、参列者全員で祝福する大切な瞬間なのです。立会人として、この儀式に参加することは、新郎新婦の人生の始まりを見守り、祝福する機会となります。
結婚成立宣言をする
人前式の最後の重要な儀式の一つが、新郎新婦の結婚が成立したことを宣言することです。この宣言は、式の参列者全員の前で行われ、二人の結婚が正式に成立したことを示すものです。
婚証明書の署名と、2人の誓いの言葉が発せられた後、立会人は2人の結婚が成立したことを宣言しなければなりません。
司会者が新郎新婦の前に立ち、二人の結婚が成立したことを宣言します。
「このたび、(新郎)さんと(新婦)さんは、結婚の誓いを交わし、婚姻関係を結ぶことを正式に宣言いたします。私たち立会人は、結婚証明書の署名を確認し、この婚姻関係を承認します。今後とも、お二人が幸せな家庭を築き、お互いに支え合い、尊重し合うことを心より祈念しています。以上、結婚成立の宣言を行います。」といったように、2人の結婚が成立したことを人前式に参加している全ての人たちに承認してもらうために宣言を行います。
そして、「2人の結婚を承認して頂ける方は盛大な祝福の拍手をお願いします!」と 出席者全員が拍手を持って承認してもらうようにするなどのサポートも必要です。
この宣言には、二人が互いに「夫婦」となったことが明確に述べられます。参列者全員がこの宣言に耳を傾け、二人の結婚を確認することができます。そして、新郎新婦が手を取り合い、参列者全員に向かって宣言します。
二人は、お互いを「夫」「妻」と呼び合い、これからの人生を共に歩んでいくことを宣言します。この宣言によって、二人の結婚が正式に成立したことが、参列者全員に伝えられるのです。
最後に、参列者全員が拍手で祝福の気持ちを示します。この拍手は、新郎新婦の結婚を心から喜び、祝福する参列者の気持ちを表しています。新郎新婦は、この拍手に応えるように、参列者全員に向けて深々とお辞儀をします。
結婚成立宣言は、新郎新婦の結婚が正式に成立したことを、参列者全員で確認し、祝福する大切な儀式なのです。
立会人として挨拶をする
結婚式の中で、立会人による挨拶は重要な役割を果たします。立会人は、新郎新婦の両家を代表して、式に参列しているゲストの皆さまに向けて挨拶をします。
ふたりの誓いが承認されて結婚が成立すると、立会人は参加している親族やゲストの皆さんに向けて挨拶を行います。
「皆さま、本日は新郎新婦の結婚式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。私たち立会人は、この素晴らしい日に新郎新婦をお手伝いすることができ、心から感謝しております。新郎新婦はお互いを愛し、支え合い、尊重し、信頼することを誓い、幸せな家庭を築くことを決意されました。私たちは、この約束がいつまでも続くよう、お二人をサポートしてまいります。今後とも、新郎新婦とともに歩んでいく家族や友人の皆さまにとっても、幸せな日々が続くことを祈念いたします。」
二人が出会い、愛し合い、そして今日ここに結ばれたことを喜び、これからの人生が幸せに満ちあふれることを願い、新郎新婦の出会いや、お互いを思う気持ちなどを振り返り、二人の絆の深さを讃えます。
こういった文章の中に、立会人と新郎新婦のエピソードなどを含めて話をすると、より新郎新婦らしさであったり、2人が望む結婚式のテーマに沿った演出を行うことができるでしょう。
そして、ゲストの皆さまへの感謝の言葉を述べます。結婚式に参列してくださり、心からお祝いの気持ちを寄せてくださったことに対して、深く感謝の意を表します。新郎新婦にとって、ゲストの皆さまの存在は大きな支えとなっています。そのことを伝え、ゲストの皆さまに心からの感謝の気持ちを伝えるのです。
最後に、新郎新婦の幸せを心から願う言葉で締めくくります。二人が互いを尊重し合い、支え合いながら、これからの人生を歩んでいくことを願っています。ゲストの皆さまにも、二人の幸せを心から祈ってほしいと述べます。
立会人の挨拶は、新郎新婦への祝福と、ゲストへの感謝の気持ちを伝える大切な役割を果たすのです。
もっとも重要な役割は
代表的な立会人の役割をご紹介しましたが、もっとも大きな役割としては、やはり結婚証明書への署名でしょう。
結婚証明書とは、婚姻届とは違って法的な役割はありませんが、ふたりにとっては一生残る大事な証明書で永久にその役割が求められることになるでしょう。 場合によっては、公認届けの証人としてサインをするケースもあります。 立会人としてのサイン、これは2人の結婚式においても重要な役割となりますので、その辺の責任感もちゃんと認識していただいた方に立会人をお願いする必要があるでしょう。
その他、新郎新婦のサポートや結婚成立宣言、そして挨拶などは、式場のプランナーさんや専門スタッフさんからサポートしてもらえるので、滞りなくその役割を果たせるでしょう。
で、立会人は誰に頼めば良いのか
人前式において、重要な役割をいくつか果たしてもらう必要がある。立会人は、やはり新郎新婦2人が信頼を出せる人物にお願いするのが1番です。
それは、親族であったり、親しい友人であったり、信頼できる上司や同僚であったり、新郎新婦それぞれによって違うかもしれません。ですが、前述の通り、2人が最も信用できる人物ということは変わりありません。その部分を一番に考えて誰に立会人を依頼するべきなのか考えましょう。
立会人を選ぶ時のポイント
- 信頼できる人物であること
- 時間的な余裕があること(作ってくれる)
- 人前で話すことに抵抗がないこと
- 結婚式に協力的であること【最も重要】
信頼できる方、時間的余裕のある方、人前で話すことに抵抗がない方、そして新郎新婦の希望に積極的に協力してくれる方を選ぶと良いでしょう。
親族、友人、上司、同僚など、誰に依頼するにしても、それぞれの立場や関係性、仕事の状況などを考慮することが大切です。特に、親族の場合は両家のバランスを考え、友人や同僚の場合は新郎新婦との関係性や式全体の雰囲気に合う方を、上司や同僚の場合は仕事の状況や式での役割分担を事前に相談することをおすすめします。
親族に依頼する場合
親族に立会人を依頼する際は、両家のバランスを考慮することが大切です。例えば、新郎側と新婦側からそれぞれ同数の人数を立てるなど、公平な配分を心掛けましょう。
また、立会人にスピーチや乾杯の音頭をお願いする場合は、親族の立場や年齢などを考慮し、その人に合った役割を割り当てるようにしましょう。例えば、年長者には落ち着いた雰囲気で式を進行してもらったり、若年層には新郎新婦とのエピソードを交えた軽快なスピーチをお願いしたりするなど、それぞれの個性を活かせるような役割分担を検討すると良いでしょう。
依頼するときに注意するポイント
- 親族間のバランス
- 親族の立場と年齢
- 両家のバランス
友人に依頼する場合
友人に立会人を依頼する際は、新郎新婦と友人との関係性や、友人同士の関係性などを考慮することが大切です。
例えば、新郎新婦と長く親しい友人であれば、二人のことをよく知っており、温かいメッセージを伝えられるでしょう。また、新郎新婦の共通の友人であれば、より親密な雰囲気の中で式を進行できる可能性があります。さらに、友人同士の関係性も考慮しましょう。例えば、普段から仲が良い友人同士であれば、自然な形で式を盛り上げることができるでしょう。
友人にお願いする際は、新郎新婦にとって大切な式であることを伝え、一緒に思い出に残る一日を作りたいという気持ちを込めて依頼すると良いでしょう。
依頼するときに注意するポイント
- 友人との関係性
- 友人関係のバランス(新婦側 or 新郎側 or 共通)
- 仕事やプライベートの状況
- 友人同士の関係性
- 結婚式への理解度
上司に依頼する場合
上司に立会人を依頼する際は、まず、上司の仕事の状況を十分に考慮することが大切です。多忙な時期であったり、重要なプロジェクトを抱えている時期であれば、依頼を控えるべきかもしれません。
もし、依頼する場合は、上司の立場を尊重し、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。例えば、「大変恐縮ですが、〇〇の結婚式に立会人としてお越しいただけないでしょうか?」といったように、謙虚な言葉で依頼することが大切です。また、上司が立会人としてどのような役割を担ってほしいのか、事前に明確に伝えましょう。例えば、「スピーチをお願いしたい」や「乾杯の音頭を取ってほしい」など、具体的な要望を伝えることで、上司も準備がしやすくなります。
依頼するときに注意するポイント
- 上司との関係性
- 仕事の状況
- 会社の風潮/雰囲気
- 依頼するタイミングと方法
- お願いする役割
- お礼をしっかりする
同僚に依頼する場合
同僚に立会人を依頼する際は、職場の関係性や、それぞれの仕事の状況を考慮することが大切です。
まず、同僚との関係性についてです。日頃から良好な関係を築いている同僚であれば、スムーズに依頼を進めることができるでしょう。しかし、あまり深く関わりのない同僚に依頼する場合は、一度、個人的な関係性を深めてから依頼することをおすすめします。
次に、同僚の仕事の状況です。多忙な時期であったり、重要なプロジェクトを抱えている時期であれば、依頼を控えるべきかもしれません。もし、依頼する場合は、同僚の負担にならないよう、事前に相談し、協力を仰ぎましょう。
また、依頼を断られた場合でも、その後の仕事に支障が出ないように、配慮が必要です。
同僚に依頼する際は、感謝の気持ちを伝え、結婚式への招待状を丁寧にお渡しし、当日は一緒に楽しい時間を過ごせるように、心から歓迎の気持ちを伝えましょう。
依頼するときに注意するポイント
- 同僚との関係性
- 仕事の状況
- 依頼するタイミング
- 依頼する役割
- 職場への影響
- 同僚のプライベートへの配慮
まとめ
立会人は人前式において結婚を承認し宣言するという重要な役割を担う存在です。
新郎新婦が結婚することを正式に証明する結婚成立宣言を行うほか、誓いの言葉の確認や結婚証明書への署名なども担当します。なので、信頼できる身近な人物を選ぶ必要があります。また、立会人には事前にその役割や重要性について事前に説明をして理解してもらっておく必要があります。
あなたは誰に立会人を依頼しますか?